2024/05/15 00:00

今回は、二十四節気の「小満」について、日本の季節感やこの頃の体調、漢方のお話を詳しくご紹介します。漢方に興味のある方にも満足いただけるような内容を目指しています。


小満とは?
小満は、毎年5月21日〜6月5日頃までの期間を指します。「草が木々に満ちる頃」という意味で名付けられました。日差しはますます強くなり、気温も上昇します。田畑では麦が穂をつけ始め、緑が目に鮮やかになる時期です。

小満の体調
小満は、暑さと湿度の高さが増す時期です。そのため、体調を崩しやすい人もいます。
小満の頃によく見られる体調不良としては、以下のようなものがあります。

  • 風邪
  • 喉の痛み
  • 肌荒れ
  • 胃腸の不調
  • 倦怠感
  • ストレス

これらの体調不良は、暑さや湿度の高さによる体の疲労、夏バテ、ストレスなどによって引き起こされます。

小満の漢方

小満の体調不良を予防・改善するためには、以下のことに注意するとよいでしょう。

  • 十分な睡眠をとる。
  • 栄養バランスの良い食事を摂る。
  • 水分をこまめに補給する。
  • 適度な運動をする。
  • ストレスを溜めないようにする。

また、漢方薬を活用するのも一つの方法です。漢方薬には、体調不良の原因となる「邪気」を排除したり、体調を整えたりする働きがあります。小満の頃によく見られる体調不良には、以下の漢方薬がよく用いられます。

  • 風邪:葛根湯、麻黄湯、小柴胡湯
  • 咳:麦門冬湯、陳皮茯苓湯、杏仁咳止め湯
  • 喉の痛み:金銀花喉嚨散、桔梗湯
  • 肌荒れ:当帰芍薬散、荊芥連翹湯、四物湯
  • 胃腸の不調:五苓散、六君子湯、人参湯
  • 倦怠感:黄耆建中湯、桂枝茯苓丸、当帰芍薬散
  • ストレス:加味逍遥散、柴胡加竜骨牡蛎湯、酸棗仁湯

漢方薬は、自分の体調や症状に合わせて、薬剤師に相談して選ぶことをおすすめします。

小満の養生

小満は、心と体を整えることが大切です。以下に、小満の養生法をご紹介します。

  • 軽い運動をする。
  • 緑黄色野菜や旬の果物を食べる。
  • 十分な睡眠をとる。
  • ストレスを溜めないようにする。
  • アロマテラピーやヨガなど、リラックスできる方法を取り入れる。

これらの養生法を実践して、健やかに過ごしましょう。

漢方から学ぶ小満

小満は、陰陽五行思想でいう「陽気」がますます盛んになる時期です。陽気は、活動や成長を表すエネルギーです。そのため、小満は、積極的に活動し、新しいことを始めるのに適した時期と言えます。また、小満は、五行思想でいう「火」の季節でもあります。火は、情熱や創造力などを表す象徴です。そのため、小満は、情熱を持ち、夢や目標に向かって努力するのに適した時期と言えます。

小満は、緑あふれる季節で、心も体も充実した時期です。暑さや湿度に注意し、体調管理をしっかりと行いましょう。漢方薬は、小満の体調不良を予防・改善するのに役立ちます。自分の体調や症状に合わせて、薬剤師に相談して選ぶことをおすすめします。小満は、陽気と火のエネルギーが盛んになる時期です。このエネルギーを活かして、積極的に活動し、夢や目標に向かって躍進しましょう!